感じる縛り

鍼灸師になった長田一美があらためて経穴や経絡という鍼灸の理論を元に緊縛を掘り下げてみました。

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第一章 どこで感じるのか?

人は刺激をどこで感じるか?ということですが温度や痛みなど外から加えられた刺激は体の特定の器官(センサー)で感じとります。このセンサーを『感覚受容器』といい受ける刺激は大きく分類すると「熱さ、冷たさ、痛さ、圧刺激、光や音」などがあります。このうち性感に関係するものは皮膚及び粘膜にある感覚受容器で、ここで刺激を感知し電気信号に変え感覚繊維を通じて中枢の脳へ伝えられ、ここではじめて気持ちいいと認識します。

分子レベルでその触覚の仕組みを解析すると、触れるという機械的刺激によってイオンチャンネルがオープンし、レセプターポテンシャルが発生。これが神経細胞膜の脱分極により神経のアクションポテンシャルが発生して中枢へ感覚刺激が伝わる。ということなのだそうです。このイオンチャンネルは毛根周囲に分布する自由神経週末にあるので「毛の生えているところが感じやすい」と言えるかもしれません。誰でも経験から知っていることですね。どこに毛が生えているかといえば、頭(眉毛・目周囲・口・耳・首)、脇の下、胸、背中、股、お尻、両手足となります。

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脇の下およびその周辺のツボ(大包・極泉・淵腋・中府・雲門・肩貞・天泉)

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足首と太もものツボ(三陰交・復溜・太渓・中封・照海・崑崙・申脈・陰廉)

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特に膝周囲の子宮に通じるツボ(血海・陰包・曲泉・陰陵泉・陽陵泉・蠡溝)

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下腹から陰部周辺のツボ(会陰・肓兪・水道・中極・関元・横骨・気衝・大赫・腎兪・大腸兪・膀胱兪・中膂兪・胞肓・命門・次髎・長強)

ペンフィールドのホムンクルス。訳すと「小人」ですが、ご存じですか?これは脳の大脳皮質の感覚や運動をつかさどる割合に応じて三次元の面積に対応させて描いた人物像で感受性の度合いに応じて表現されており、頭部の唇や目、両手足、性器が他と比べて特に大きく描かれています。つまり、この辺りを重点的に刺激する。つまり縛るということです。

第二章 全身に気血を巡らす

東洋医学の考え方に目に見えないもの「気」と目に見えるもの「血」という考えがあり、これらの流れを良くして全身に巡らせば健康になるという理論があります。これを縛りに応用すると全身が研ぎ澄まされ、縛りという刺激を甘受しやすくなります。
血というのは働きの総称のようなもので血液だったりリンパ液だったりして全身を巡っています。これらが多く存在するところが感じやすい場所である確率が高く、首筋、脇の下から身体の横腹、胸の真中からヘソのあたりへ降り、両足の付け根である股間へ繋がります。マッサージではリンパの流れを良くすることに重点をおき、この辺りを念入りに揉み解しますが、ここを中心に縛り、特に脇の下からわき腹を刺激することで性的な興奮を高めることが出来ます。

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脇の下や胸周辺のツボ(ダン中・乳中・乳根・神封・膺窓・屋翳・天渓・欠盆・気戸・輙筋・肺兪・膈兪・身柱)

第三章 緊縛+鍼

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団鬼六先生の小説を石井隆監督が映画化した「花と蛇」。遠山静子を演じた杉本彩さまが緊縛の上全身に鍼を刺されて悶絶するシーンが出てきますが、映画の中だけでなく現実でもその相乗効果は感じられるのではないでしょうか?

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